問い

なぜ卵の値段は急に上がる?
図解
値段を動かす大きな要因は、買いたい量と売れる量のバランス

卵の値段を決めるのは店だ。ただ、その値段で売れるかどうかを左右するのが、買いたい量と売れる量のバランス。需要とは、その値段で買いたい量。供給とは、その値段で売ろうとして用意できる量。1パック200円のとき(説明用の仮定)、買いたい量と用意できる量が合っていれば、その値段(価格)は続きやすい。
図解
急に上がる理由の一つは、用意できる量が急に減ること

急な値上がりの理由の一つは、供給が急に減ること。2023年は鳥インフルエンザで卵を産む鶏が大きく減り、出荷が減った。買いたい量がそのままなら、その値段で買いたい量が、用意できる量を上回る。足りない分を取り合う形になり、値段は上がりやすい。
図解
買いたい量が増えても、上がりやすい

値段が上がりやすくなる理由は、もう一つある。用意できる量は同じでも、買いたい量が急に増えたとき。猛暑の日の冷たい飲み物や、年末のケーキ用の卵がそれだ。同じ人数でも、一人が買う量が増えれば需要は増える。反対に、買いたい量が減ったり、供給が増えて余りやすくなったりすると、値段は下がりやすい。
図解
値段が上がると、買う側・売る側の行動も変わる

高くなった値段は、買う側と売る側の行動を変える。買う側は卵を減らしたり、別の食材に替えたりする。売る側は鶏を増やし、輸入を増やす。ただし、生産を増やすには時間がかかる。買いたい量が減り、用意できる量が戻るにつれて不足は和らぐが、元の値段に戻るとは限らない。以前より高い値段でつり合うこともある。
具体例
2023年、卵の卸売価格が大きく上がった
2022年の秋から2023年の春にかけて、高病原性鳥インフルエンザが全国に広がり、約1,771万羽の家きん(その多くが卵を産む鶏)が処分された。東京の卵の卸売相場(Mサイズ、月平均)は、2022年4月の1kg 211円から、2023年4月には350円へ。前年同月の約1.7倍だった。用意できる量が急に減ったことが、値上がりの大きな要因だった。2023年12月の月平均は247円まで下がったが、下がった理由は鶏の回復だけとは限らない。
クイズ

猛暑が続く夏。売る側が用意できる冷たい飲み物の量は変わらず、買いたい量だけが増えたとします。需要と供給の考え方から、値段が上がりやすい理由として正しいのは?
ひとことで言うと
需要(その値段で買いたい量)と供給(その値段で用意できる量)のバランスが、値段を動かす大きな要因。だから、値段が動いたら「どちらの量が変わったか」を見る。
