問い

会議に使う1時間で、何をあきらめている?
図解
選ぶとは、ほかをあきらめること

月曜の朝、1時間の定例会議に出る。その1時間には別の使い方があった。提案書を仕上げること、顧客に電話すること、休憩すること。何かを選ぶとは、ほかをあきらめること。あきらめた選択肢のうち、最も価値の高いものから得られたはずの価値を、機会費用と呼ぶ。この場面では、会議に出なければ提案書を仕上げることが、あなたにとって最も価値の高い時間の使い方だとする(説明用の仮定)。その仕上げで得られたはずの価値が、会議に出ることの機会費用になる。
図解
会議には、支払額に表れない費用もある

会議の費用は、会議室や資料への支払いだけではない。出席した8人が、その1時間を別に使って得られたはずの価値も考える(説明用の仮定)。この費用は請求書に書かれない。書かれないから、数えられずに済んでしまいがちだ。会議で得られる価値と、別の使い方で得られる価値を比べる。それが、会議をどうするかを考える出発点になる。
図解
無料でも、ただではない

無料のセミナー、無料の相談、無料の会員登録。払うお金は0円でも、時間と注意は使っている。3時間のセミナーに出るとは、その3時間を、たとえば休息や家族との時間や、ほかの勉強に使って得られたはずの価値をあきらめること(説明用の仮定)。価値はお金だけで測るものではない。無料でも、その時間を別に使う場合と比べるとどうだろうか。
図解
最も価値の高い別の案と比べる

選ぶ前に、3つの問いを立てる。これを選ぶと、できなくなる別の使い方は何か。その中で、いちばん価値の高い案は何か。選ぶ案と別の案では、どちらで得られる価値が高いか。別の使い方を全部足し合わせないのは、同じ時間で、互いに両立しない案を全部実行することはできないからだ。1つの案に複数の活動が含まれていてもよい。見るのはこれからの選択で、すでに使って戻らないお金や時間は、この比較に入れない。
具体例
ミナト食品の月曜の定例会議(架空の会社・説明用の仮定)
毎週月曜の定例会議は1時間、出席は8人。会議の費用を聞かれた担当者は「社内の会議室なので、会議室代の追加支払いはありません」と答えた。あなたは出席者に「次の月曜、この会議がなければ、その1時間を何に使えるか」を聞いて回った。営業は顧客訪問の準備、開発は試作の確認、経理は月次の締め。これを「8人がそれぞれの仕事を進める」という1つの案にまとめ、会議を開く場合に得られるもの(情報の共有、その場で決まること)と比べることになった。その案が実行できるか、ほかの使い方より価値が高いかも、あわせて確かめる。
クイズ

大学の講義(90分)に出るか、その時間にアルバイト(時給1,200円)に行くか(説明用の仮定)。その90分に実際にアルバイトができ、アルバイトのための追加費用はなく、授業料は欠席しても返金されないものとします。講義に出ることで得られなくなる収入に注目すると、機会費用はいくら?
ひとことで言うと
機会費用とは、ある選択をしたときにあきらめた選択肢のうち、最も価値の高いものの価値。選ぶときは、選んだものと、あきらめたものを並べて比べる。
